コロナウィルス蔓延防止のため、2020春の階級別、2020年秋の無差別と、全日本2大会が中止となり、2021年春の階級別全日本選手権も、当初は5月2日に発祥地・仙台での開催を予定していたが、宮城県内での問題拡大の状況を鑑み、見送り。関係者の迅速な対応により、5月9日(日)、青森県上北郡おいらせ町(2022国民スポーツ大会における同競技の実施場所)の「おいらせ町民交流センターアリーナ」にて、スライド実施することが決定。このような急展開の中では、参加資格を与えられた選手の中でエントリーを決めた選手の人数は例年と比べて遥かに少ないものとなった。
ただ、その出場者は、実に濃いメンバーだ。-230クラスでは、史上初の全日本同一階級6連覇に挑戦する目黒雄太。-240クラスでは、2018世界選手権3位・服部晶洸、2019全日本優勝・寺口法秀、近年はプロ競技でも活躍する谷井翔太、U19カテゴリーで全日本を制してきた曽山遼太・遠藤春翔。-250クラスでは2015・2017全日本優勝・加藤智亮、2019U19全日本優勝・小野寺稜太。-260では、2018世界選手権優勝・清水亮汰。260+では2019全日本優勝・奈良朋弥、2018世界選手権3位・目黒毅。女子は2016全日本‐215クラス優勝・渡邊富紀恵、2018世界選手権出場・内藤雅子。
いずれもこの競技をライフワークと捉えているであろう選手たちである。死の数日前、意識を失うまで今回の大会の開催に尽力していた東・初代塾長の想いに応え、長田賢一・第2代塾長による新体制の船出を飾る、熱い闘いを展開するに違いない。
むろん、社会状況への影響を考え、出場を辞退した選手、稽古を控えている空道愛好家のみなさんには「社会体育」の実践者としての矜持が満ちているのであり、一方で、これだけの状況下、万難を排し青森の地に向かう出場者たちの覚悟もまた、賞賛されるべきものだといえよう。空道に携わるすべてのみなさんに、それぞれの考え、行動を、認め・称え合って頂きたい。
(文責・全日本空道連盟大道塾 広報委員会)