アンチ・ドーピングADガイド
1.はじめに
空道は上記の理念のもとに創設された、21世紀生まれの打撃系総合武道です。
これにより空道は、寛容な開かれた心、堅固な信念からの謙虚さを持って修業し、人生の至高に到達し、社会に寄与貢献する人材の育成を目的としています。
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また、競技力を高めるために薬物や方法を使用したり、それらの使用を隠すドーピング行為は、すべてのスポーツ競技において世界的に禁止されています。
(一社)全日本空道連盟は日本アンチ・ドーピング機構(JADA)に加盟しております。今後は各種国際大会・全日本選手権大会等でドーピング検査を行っていく予定です
北斗旗世界空道選手権大会は、ドーピング検査(競技会検査)の対象大会となります。国際空道連盟より選手の居場所情報の登録に関する連絡を受けた選手は、登録情報に基づきドーピング検査(競技会外検査(OOCT))が行われますので、正確な情報を入力してください。
このガイドは、選手、選手をサポートするすべての方々に、アンチ・ドーピングの考え方を正しく理解していただくことを目的としています。(一社)全日本空道連盟においてもこの活動をよりよく理解し、競技者が自信を持って検査を受け、正々堂々と試合に臨めるように、ホームページやアンチ・ドーピング説明会にて、アンチ・ドーピングに関する情報をご案内していきます。皆様には積極的にアンチ・ドーピング活動に関心を高め、意識を深めていただくようお願い致します。
2.ドーピングとは
ドーピングとは、競技力を高めるために薬物や特殊な方法などを使用したり、それらの使用を隠したりする行為です。意図的にはもちろん、不注意であっても制裁の対象になります。
使用が禁止されている物質や方法については、世界アンチ・ドーピング機構(WADA)が禁止表を策定し毎年1月に更新されます。禁止表の日本語版は日本アンチ・ドーピング機構(JADA)のホームページから確認できます。
3.なぜドーピングがいけないのか
ドーピングが禁止されているのは以下の理由からです。
◆スポーツの価値を損なう
ドーピングは社会的信用を失い、健康被害を引き起こすだけでなく、我々が共有しているスポーツの価値を失います。 ○ 競技者の健康を害する ドーピングを行うことで身体や精神に重い副作用が起こり得ます。
◆フェアプレイの精神に反する
ドーピングはルールで禁止されています。フェアプレイ精神の一つであるルールを守るということに反します。
◆反社会的行為である
ドーピングは社会に多大な影響を及ぼす反社会的行為です。 ドーピング行為は、心身を鍛え社会貢献を目標とする、空道の理念から考えても決して容認できるものではありません。
4.アンチ・ドーピングとは
ドーピングによる不正を排除し、公正で公平なドーピングのない競技に参加するという競技者の権利を守り、競技価値そのものを守る活動です。
そのため競技者だけでなく、関係するすべての人々が一緒になって促進していくべき活動でもあります。
◆薬を使用するときの注意
病院で処方される薬や、薬局やドラッグストアで手に入る薬(特に風邪や花粉症)の中には、禁止物質が含まれていることがあります。
病院にかかるときは、自分がドーピング検査の対象であることを伝えましょう。
塗り薬や貼薬、目薬にも禁止物質が含まれていることがあります。
思い込みに頼らず使用する前に確認しましょう。
また、漢方薬(生薬)の中には、主成分として明らかに禁止物質を含有する生薬があり、それらの生薬を使用すると、ドーピング違反となります。
しかも、生薬は、動植物や天然物から由来しておりすべての含有物質が明らかになっているわけではありませんので、禁止物質を含有することが知られている生薬以外の生薬についても、禁止物質が完全に入っていないと保証することが出来ません。
日本体育協会のホームページ内に使用可能薬リストがあります。
ご自身の目でも確かめてから服用するようにしましょう。
詳しい情報は「公認スポーツファーマシスト」のいる薬局で得ることが出来ますが、(一社)全日本空道連盟では専任公認スポーツファーマシストを有し、競技者・関係者にきめ細かい情報やアドバイスを提供することが可能です。
専任公認スポーツファーマシストへのお問い合わせは、(一社)全日本空道連盟の加盟団体に所属の方、及び個人加盟されている方に限定させていただきます。 専任公認スポーツファーマシストへのお問い合わせ方法は「お薬相談」をご参照ください。
※「公認スポーツファーマシスト」とは、日本アンチ・ドーピング機構が認定した薬剤師のことです。
サプリメントの使用について
栄養補助食品(サプリメント)は薬ではなく食品に分類されるため、製品に成分のすべては表示されていません。表示されていないものの中に禁止物質が含まれている場合もあります。
一方、ルールでは競技者の検体から禁止表に掲載された物質やその代謝物、マーカーが存在した場合にはドーピング違反となります。従って、IOC(国際オリンピック委員会)等の団体でもサプリメントの使用は推奨されていません。
2016年岩手国体において、海外有名メーカーのサプリメント(マルチビタミン系)を摂取した選手が、ドーピング違反となりました。同選手は、以前も同じサプリメントを摂取しドーピング検査を受けていますが、その時には違反物質が検出されていません。 改めて競技者として常に自分の体内に入れるものに関しては慎重な判断と責任を持ち、確認するようにしましょう。
(詳しくは、日本スポーツ仲裁機構による本年8月18日付仲裁判断(リンク)参照。http://www.jsaa.jp/award/DP-2016-001.html)
※「公認スポーツファーマシスト」とは、日本アンチ・ドーピング機構が認定した薬剤師のことです。
5.病気やケガの治療で禁止物質・方法を用いるとき
TUE(治療目的使用に係る除外措置)を申請して承認を取ります。KIFの主催するドーピング・コントロール対象国際大会に出場する選手は、Kudo International Federation(KIF)にTUE申請をします。(一社)全日本空道連盟の主催するドーピング・コントロール対象全日本大会に出場する選手はJADAへ直接申請します。
※国際大会と国内大会でフォームが異なります。申請は選手本人が行いますが、申請の仕方が分らない場合は全日本空道連盟に問い合わせをして下さい。