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一昨年は清水亮汰、昨年は川下義人と、U19から一般クラスに昇格した選手が、いきなり上位進出を果たすケースが増えている。今年、一般クラスに昇格、全日本に参戦するジュニアチャンピオンは、-240の伊東宗志、女子の伊藤梓・小柳茉生ら。彼ら、10代のホープを、20代~50代まで幅広い世代が迎え撃つ。フィジカルから、打・投・極の幅広い技術まで、すべてを活かしうる空道ならではの闘い模様が期待される。
本年に入って、シャフカット・イシュプラトフが世界選手権2連覇のエドガー・コリャンをノックアウトして優勝するなど、ロシアでも世代交代が進んでいるこの階級。そのシャフカットを2014年の世界選手権で制した目黒雄太が、今回の全日本では、頭一つ抜けた存在である。目黒は世界選手権後、2015年全日本(-230クラス)を初制覇。続く2015年全日本無差別選手権でも、準優勝。今春の関東地区予選では、グラウンド状態での下からの廻し蹴り(写真1→2)で試合を終了させるなど、圧倒的な強さをみせている。23歳となり、体重を階級のリミットまで落とすのが難しくなっているようなので、場合によっては、-230クラスでの出場は、今回が最後になるのかもしれない。昨年、全日本(-230クラス)決勝を争った田中正明、昨年全日本無差別ベスト8の小芝裕也、今春の東北地区王者・近田充ら、追う立場の選手は、なんとしてもストップを掛けたいところだろう。
昨年、U19から昇格するや一般クラスでもこのクラスの全日本王者となった川下義人が連覇を達成するか? しかし、川下は王者となってから半年後の全日本無差別選手権で、同階級の國枝厚志に敗れており、その國枝に一本勝ちした田中洋輔が同大会ベスト4入りを果たしている。この田中洋輔をはじめ、08・09・11年の全日本王者・田中俊輔、U19から昇格する山崎順也・伊東宗志、昨年、川下と一進一退の攻防を演じている服部晶洸(写真3右)・神代雄太らが、今大会、川下の首を狙う。なかでも、11・13年の全日本(-250クラス)ファイナリストで、今回より階級を下げてきた魚津礼一は、関東地区予選でハイキックによる豪快な一本勝ち(写真4→5)をみせつけている。2014年の世界選手権で-250クラスの日本代表にギリギリでなれなかった魚津としては、その無念を全日本初制覇というかたちで晴らしたいところだろう。
昨年、セーム・シュルト以来18年振りに、大道塾外の選手として全日本を制した加藤智亮は、空手団体の選手だが、今春の関東地区予選でも、腕十字で一本を奪うなど、空道に即したスタイルをみせ、優勝。昨年の全日本決勝でポイントを奪い合うシーソーゲームを演じた藤田隆との再戦が楽しみだ。しかし、それ以上に注目が集まるのは、昨年秋の全日本無差別選手権を制した清水亮汰、2012年全日本(-250クラス)決勝でアレクセイ・コノネンコを前蹴りで悶絶させた笹沢一有が、このカテゴリーに復帰することであろう。清水vs加藤、清水vs笹沢、笹沢vs藤田…どのカードを想像しても、ワクワクする。昨年の全日本、序盤のリーグ戦で加藤と五分の展開をみせていた杉浦宗憲のブレイクスルーにも期待したい。
安定感でいえば、2014年の全日本王者・加藤和徳が優勝候補筆頭か。しかし、昨年は、その加藤を制し、山田壮が悲願の初優勝を遂げている。絞めで加藤から一本を奪ったことのある渡部秀一、昨年全日本無差別ベスト4の押木英慶、ホープの伊藤新太も侮れない。混沌とした状況のなか、誰かが、絶対的なエースとして、説得力のある優勝を遂げることを期待したい。さらに、階級を下げてエントリーする2014世界選手権-270クラス日本代表・辻野浩平がどう割って入るか、も注目。
無着衣の総合格闘技(いわゆるMMA)での研鑽を重ねる加藤久輝が空道戦線に復帰するまでの間は、188センチ・120キロの体格を誇り、柔道全日本選手権ベスト16の組み技と、タイ人コーチとのマンツーマントレーニングで得た打撃の技術をもつ野村幸汰の天下が続くのか? 昨年、特例として17歳ながら一般クラスにデビューし、全日本決勝に進出するも、ケガのため、野村との対戦を辞退した岩﨑大河が、そのストッパーになりうるのか、初対決に注目したい。
昨年、春の大会では、今野杏夏が大谷美結を下して優勝し、秋の大会では、大谷が今野を下して優勝している。小学生時代に空道の道に入り、一般部昇格初大会で全日本優勝を果たした今野と、東海大学柔道部のメンバーとして活躍したのちに空道競技に挑みはじめ、急速の成長を遂げた大谷。おのずとラバーマッチの結末に興味が募るが、U19で輝かしい戦績を残してきた小柳茉生・伊藤梓の一般部昇格参戦が、波乱を呼ぶ可能性もある。小柳は、17歳にして関東地区予選を制しての特例出場。少年部出身ならではのキレ味鋭い上段蹴りをもつ。
今回の体力別全日本大会、パンフレットの連載企画「空道無門」(VOL.6)では、清水亮汰自らが、5ページに渡って得意技を解説します。世界選手権でみせた下がりながらのハイキック、柔道経験がないのに決まる払腰……その秘密はどこにあるのか? ファンのみならず、対戦する選手! 海外の諜報部のみなさんも? ぜひご覧ください。